【尖閣諸島の字名を変更】に関して~棚上げ問題、歴史を考察。そして、成功者の共通点とは?

TERUです。

12/5(火)のヤフーニュースに、こんな記事が載りました。

【タイトル:中国「いんちき」と反発 尖閣の字名変更】

【記事内容】
中国外務省の耿爽報道官は4日の記者会見で、
沖縄県石垣市が尖閣諸島の字名を「登野城尖閣」に変更する方針を決めたことについて
「日本側がどのようないんちきをやろうと、釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)が中国に属している事実を変えることはできない」
と反発した。

耿氏は「釣魚島とその付属島嶼は古来、中国の固有の領土であり、中国側が領土主権を守る決意は揺るぎない」と主張。
「われわれは日本が歴史と現実を正視し、この問題で騒動を引き起こすのを止め、両国関係改善の勢いを損なわないよう求める」
と述べた。

(ヤフーニュース:中国「いんちき」と反発 尖閣の字名変更

 

この記事を見て、思い出した事があります。

 

それは、アトランタに来た間もない頃。
たまたま出会った中国人留学生の人と話したときに、まさにこの「尖閣諸島問題」について議論をしたことがあります。
周りから見たら、「このままだと喧嘩になるんじゃないか?」というくらい議論は白熱しました。

お互い、そこまで英語が得意ではなかったので、議論の時間は数時間にも及びました。

この記事を読んで、そして僕が経験した事を踏まえての、「尖閣諸島問題」に関しての意見をまとめてみました。

 

【目次】
1.そもそも、何故尖閣諸島問題は生まれたのか?
2.尖閣諸島問題は、世界からはどう見られているか?
3.尖閣諸島問題に関して、個人として出来る事は何か?
4.成功者に共通するある条件とは?

 

1.そもそも、何故尖閣諸島問題は生まれたのか?

・実際、1960年中国発行の中国世界地図集には、尖閣諸島が沖縄に属するものとして記載されていました(下記地図)
・1968年に尖閣諸島の海底が調査され、大量の石油と天然ガスが発見された。そして1970年頃から「尖閣は中国の領土だ」といい始めました。

凄く大雑把に話しましたが、これが歴史的事実であり、大前提です。

※ちなみに、日本政府は1885年以降、数回にわたって尖閣諸島についての調査を行い、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎
重に確認。そして、1896年1月に閣議決定を行って、正式に日本の領土に編入しました。

【尖閣諸島の字名を変更】に関して~棚上げ問題、歴史を考察。そして、成功者の共通点とは?

しかし、この事実を中国人の方に話すと、ほぼ100%以下の反論が帰ってきます。

『日中国交正常化の時に、「日本側から「この問題は棚卸し」にしましょう」と言ったじゃないか』

これは、日本人の間にも蔓延して信じている人もいますが、全くの嘘デタラメです。

 

【日中国交正常化とは?】

当時の田中角栄内閣総理大臣が現職の総理大臣として中華人民共和国の北京を初めて訪問。
周恩来国務院総理と人民大会堂で数回に渡って首脳会談を行い、
9月29日に「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」(日中共同声明)の調印式において、
田中角栄、周恩来両首相が署名したことにより成立したのが、日中国交正常化(1972年9月)です。

 

この日中国交正常化の交渉の時には、このような会話があったとされています。

田中総理:尖閣諸島についてどう思うか?私のところに、いろいろ言ってくる人がいる。

周総理 :尖閣諸島問題については、今回は話したくない。今、これを話すのはよくない。石油が出るから、これが問題になった。石油が出なければ、台湾も米国も問題にしない。

日中国交正常化交渉記録より抜粋)

 

 

また、当時外務省中国課長として会談に同席していた橋本恕氏は、2000年のインタビューで、
周総理「これを言い出したら、双方とも言うことがいっぱいあって、首脳会談はとてもじゃないが終わりませんよ。だから今回はこれは触れないでおきましょう」
田中総理「それはそうだ、じゃ、これは別の機会に」
という会話があったとしています。

 

つまり、日本側から
「分かりました。この問題はどちらの領土と決まった領土ではないので、棚卸しにしましょう。そして、継続協議にしましょう」
とは、一言も言っていません。
いかにも、日本側からこういう発言があったというような事になっている事が恐ろしいです。。。

 

ここからは、僕の完全な推測ですが・・・。

栗山尚一元外務事務次官・駐米大使は、新聞や雑誌で尖閣の棚上げについて
「『暗黙の了解』が首脳レベルで成立したと理解している」と指摘したこと

中国の大使館、総領事館に勤務した瀬野清水、前重慶総領事(外交官生活38年のうち通算25年間も!)は、
「日中間で尖閣諸島棚上げ暗黙の了解があった」と明言したこと

また、日中友好協会名誉顧問であり、野中広務元自民党幹事長が北京で
「尖閣諸島の棚上げは日中共通認識だった。日中国交正常化交渉の際、当時の田中角栄首相と中国の周恩来首相の間で棚上げの合意があったという趣旨の話を、田中氏から後に聞いた」と発言したこと

各人それぞれの発言が、根拠も無く曖昧なものです。
しかし、こういった発言は相手国にはいい様に利用されます。

中国は、プロパガンダとハニートラップに長けた国です。
何か裏にあるのではないか?と勘ぐってしまいますよね。。

 

 

2.尖閣諸島問題は、世界からはどう見られているか?

さて、この尖閣の問題に関して、そもそも世界の人はどう思っているのでしょうか?

「そもそも、そんなものに興味を持っていない」が答えです。

 

そして、彼らが感じる事は以下の通りです。

① 日本は無人島政策を取っている=「本当に守る気は無いんだな。自国の島だと言っているが、自信が無いんだな」と思っている。

② 日本政府は1885年以降数回にわたって調査を行い、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重に確認の上、1895年1月に閣議決定を行って、正式に日本の領土に編入。とは言っても、実効支配したもの勝ち

③ 中国は、実効支配をしようと何度も船を出してきている。

 

日中国交正常化の交渉の際にどんな会話がなされようと、、、
中国の過去の地図には、日本の国土と書かれていようと、、、

第三者からしたら、「実効支配している国がその領有権を持っている」という感覚なのだな。
という事を、僕自身様々な国の方と話す中で感じました。

 

日本には、世界の人が”全く”理解できない自衛隊という組織があります。
色々な意味で、安倍さんがやろうとしている憲法改正は、地政学的にも危機管理的にも、日本国土、日本人を守るためにも大事だと、僕個人的には思っています。

その上で、尖閣諸島に関して日本がすべき事は、
・海上保安庁が寄れる港を整備(攻撃のためでなく、領海・領土を守るため)
・灯台も作る
・ヘリポートも作る
・遭難船用の避難港として整備
・国家公務員を常駐させる
など、やるべき事が沢山あると思いますね。

 

3.尖閣諸島問題に関して、個人として出来る事は何か?

アメリカに居ると、竹島・慰安婦の問題を韓国人と議論する事もあるのですが、尖閣の問題を中国人と話す事も多々あります。

今まで以上に、日本には様々な国の人が訪れて、日本ではタブーとされている「政治」「宗教」「スポーツ」に関しての異文化コミュニケーションが増えていくと思います。
そうなった時に、多くの日本人は黙ってしまいます。

しかし、それではダメでは無いでしょうか?

そういった事を異国の人と話す上で、僕が今までの経験から大事だと思っている事は2つあります。

① 感情論ではなく、事実だけを述べて行動しないといけない

② まずは日本語で日本人を納得させる事ができないといけない

 

①は、本当に大事な事です。
歴史的事実だけを述べて、感情論を入れては、100%議論になりません。

例えば、尖閣問題に関しては、僕は基本こういった流れで話をするようにしています。

① 1968年に、尖閣諸島の海底で大量の石油と天然ガスが発見されてから、中国側が尖閣諸島を自分の領土だと主張し始める。
② 鄧小平時代になって中国政府は日本に対し、尖閣の領有権を問題にするよう求め始める
③ 1992年に、尖閣諸島をも領海に含む領海法を制定。領有権を問題にする「棚上げ」を求める姿勢を明確に出してくる。
④ 中国政府は、尖閣諸島は日本が日清戦争で中国から盗んだ島だと主張する。
⑤ もし中国政府が尖閣の領有権を問題にしたいのであれば、それは、日中国交回復時にすべきものだった。
⑥ 元々、日本政府は1885年以降、数回にわたって尖閣諸島についての調査を行い、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重に確認した上で、1896年1月に閣議決定を行って、正式に日本の領土に編入。
⑦ サンフランシスコ平和条約の領土処理で、尖閣諸島は連合国が決定する「諸小島」の一つとして、日本に主権が残った。
⑧ 中国はサンフランシスコ平和条約に署名していないから、中国政府がこの平和条約を認めない、と主張することは可能かもしれない
⑨ しかし、その場合(日本が中国から奪ったとする)尖閣諸島問題を取り上げるなら、中国が日本との間で戦後処理を行い、国交を回復した72年しかない。
⑩ そもそも、72年の日中共同声明第1項には「日本国と中華人民共和国との間のこれまでの不正常な状態は、この共同声明が発出される日に終了する」とある。

まぁ、ここまで話をしても、基本「日本側から棚上げをした!!」の一点張りになりますけどね(笑)

 

②の「まずは日本語で日本人を納得させる事ができないといけない」
に関しては、下記の理由からです。

日本人が、どうして尖閣問題、慰安婦問題、竹島問題を他国の人と議論(対話)出来ないのか?
それは、『まず日本語で考える事をしてない』からです。

他国人との対話は、基本英語になります。
そうであるなら、まずは日本語で日本人を納得させる事が出来ないといけません。
母国語で相手を説得できないのに、ましてや全く違う教育を受けている人を説得する事は出来ません。

 

そのためにも、右の人の意見、左の人の意見、中道の人の意見をまずは聞く事ですね。
そして、それぞれの意見の元になっている資料、バックグラウンドとしての相手が受けてきた教育などを知ることです。

・〇〇さんがこう言っている。
・この書物で、このように書かれている。
の根本を探していかないと、こういった類の議論にはお互いの終着点がありません。

 

色々な意見を聞き、読み、調べて、その上で日本語で日本人とまずは話してみる。
そうしないと、僕の経験上きちんとした議論は出来ないように思います。

僕は、運よくワシントンDCに住んでいるので、アメリカ国立公文書記録管理局(ある出来事が起こった証明(proof)になる事項(items)を残しておく公文書館)で、色々な事を調べる事が出来ます。

また、最近読んだ、この本(Freedom Betrayed)でも、なぜ日本は日米戦争に追い込まれたのか?の1つの意見を勉強する事が出来ました。

【英語版】

【日本語版】

 

色々な成功者やビジネスマンを見てきて思う、彼らの共通点とは

「色々な事に不思議を感じ、そこから興味を持ち、あれこれ調べて分析し、仮説を常に行う」

という事です。

そして、この中でも特に大事な事は、「仮説」です。
仮説は無数に存在するものです。

僕が今まで会ってきた成功者は、この「仮説」を立てるのが非常にうまいです。

ある意味、この仮説の立て方、仮説を立てる力が『成功の必須アイテム』なのかも知れませんね。

 

これに関しては、次回の記事で書きたいと思います。

 

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