前回の記事では、「カナダ航空会社(West Jet)が送る素敵なクリスマスプレゼント」と題して、West Jetのクリスマスのサプライズを紹介しました。
このような形で、『今までのような形ではない会社紹介』を動画やSNSを通じて行うことは、今後主流になっていくと思いますという話しをしました。
そこで。。。
具体的にインターネットを通じた口コミで、どんな事例があるのか?
口コミを広げるために必要な要素とは何なのか?
について、考察してみました。
【目次】
1.インターネットを通じて、フォロワーを増やし売り上げを増やした5つの事例
2.良いモノを作ればそれで売れる時代は終わった
3.口コミを広げる為に大事な3つの要素
1.インターネットを通じて大ヒットした5つの事例
①おじいちゃんの方眼ノート
“おじいちゃんのノート”として知られる「水平開き 方眼ノート」(中村印刷所)
無名だった街の印刷所のアナログ技術と商品が、SNSというデジタルの力で一気に拡散した!という事例です。
一般的なノートはページを開くと、折り目の中心部が膨らんでしまいますよね。
これを防ぐ技術で特許を取得し、どのページを開いても完全に水平になるようにしました。
中心部が膨らまないので見開き1ページとして使えるうえ、コピーの際に真ん中が黒く写りにくいのも利点です!
自信作だったにもかかわらず、14年10月に発売した当初は一向に売れず、数千冊の在庫の山が積み上がっていきました。。。
風向きを変えたのが、製作者の孫娘が16年の元日にツイッターに投稿したつぶやきです。
「うちのおじいちゃんのノート、費用がないから宣伝できないみたい」
と写真付きで投稿しました。
そして、そのツイートを観た人達から「こういうノートが欲しかった」との声が殺到しました。
その結果。。。
使い勝手の良さがSNSで広がり、10カ月で20万冊以上が売れました。
中村印刷所は「ジャポニカ学習帳」で有名なショウワノートとの協業も決定。
名実ともに全国区になる足がかりをつかみました。
②『翔んで埼玉』(宝島社)
約30年も前のギャグ漫画で、15年12月に復刊された『翔んで埼玉』(宝島社)
【漫画の内容】
埼玉県民が東京都民に虐げられる世界を描いた内容。
そのシュールな内容が話題を呼び、初版の2万5000部は発売前の受注で“完売”。
重版を経て、3カ月で55万部を突破する大ヒットになりました。
『翔んで埼玉』に光が当たったキッカケはテレビ番組でした。
しかし、それを加速させたのはSNSでした。
内容に衝撃を受けた人々がツイッターなどで拡散して一気にクチコミが広がり、ネット書店などに注文が殺到したました。
3割が埼玉県内で売れているなど、郷土愛が薄いとされる埼玉県民が書店に走ったことも話題になりました。
上記の2例はTwitterでの拡散によるものでした。
しかし、他にもFacebookやInstagramを利用して売り上げを伸ばしている例も多くあります。
※Instagramは、単に写真をアップするだけのアプリではなく、企業は「ビジュアルコンテンツに特化したSNS」として企業のブランドイメージを高める為に活用しています。
③麺劇場 玄瑛 六本木店
(麺劇場 玄瑛 六本木店のFacebook page)
(動画を見た人限定の裏メニューを提案)
『ラーメン界の異端児』と言われる入江瑛起さんが手掛ける、博多の「玄瑛」本店、恵比寿の「GENEI.WAGAN」に続き出店した六本木店。
こちらのお店ではFacebook上にラーメンの動画(Instagramの動画を同期)をアップ。
視覚・聴覚を刺激するだけでなく、食べた時のイメージも沸かしてくれるので、味覚まで刺激してきます!
動画自体は(Instagramの動画なので)数秒です。
しかし、この映像を見た人は、「どうしても食べたくなる!!」と思います!!!
更に、裏メニューの提案もしています!
また、Facebook機能を利用して、facebook上からすぐに予約が取れるような仕組みもしてあります。
SNSを使った口コミの方法は、「如何にお客さんが広めたなるか?」が大切です。
入江瑛起さんは、この事を熟知しており、視覚と聴覚を刺激する事で間接的に味覚にも訴える仕組みを作っています!
(『ラーメン界の異端児』と言われる入江瑛起さん)
※入江瑛起さんから、こちらの投稿の許可は頂いております。
④トライアングル(TRIANGLE)
オーストラリア発の水着メーカー「トライアングル(TRIANGLE)」
今モデルなどにも大人気のブランドです。モデルを上手に利用し、女性のハートをガッツリ掴んでいます!!
こちらの会社は、Instagramを上手に活用し、今や300万人ものフォロワーを獲得しています。
こちらのInstagramでは、モデルを上手に利用する事で、
『自分が水着を着たときのイメージ』
を上手に引き出す工夫をしていますね。
これはマネキンには出来ません。
「如何に自分をモデルに投影できるか?」
このコンセプトの元、トライアングル(TRIANGLE)は、フォロワー数を伸ばし続けています!
⑤NOBU(ノブ)
以前、この記事(NOBU、DC進出延期に!その理由がトランプ大統領にあった!)で、NOBUに関して書きました。
NOBUは、Instagramを上手に利用しています。
「おっ、食べに行こうかな!!」と思わせる写真を常時に利用しています。
僕は、暇さえあれば、NOBUのこちらの本を見て料理の研究をしています。
(完全に趣味ですがw)
NOBUの何が凄いか?というのは、料理の色使いです。
こちらの4つの写真は、先ほどの本から抜粋したものです。
「料理の色の原則」を聞いた事があるでしょうか?
食欲をそそる色→ ←食欲を減退させる色
基本的に、料理の盛り付けは、赤、黄色、緑の三色を使用します。
これらの三色を、上手にバランスよく盛り付ける事が、料理の盛り付けの基本です。
NOBUは写真でも分かるように、綺麗に配置していますね!
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