ゼクシィCMから学ぶ~「結婚しなくても幸せになれる時代」のコピーが秀逸

TERUです。

日頃、アメリカのCMや広告に注目しているのですが、今回は日本のCMに関して気になるものを発見しました。

ブライダル専門の情報誌であるゼクシィのCMが話題になっています。

そのCMはこちら

このCMを見た人たちは、このようにネットに書き込んでいます。

「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」ってゼクシィのコピーすごいな」

「ゼクシィ最新CMの、「結婚しなくても幸せになれるこの時代に私は、あなたと結婚したいのです。」というコピーが刺さる」

「『結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです』っていうゼクシィのCMのキャッチコピーをみて結婚したくなった」

「耐え切れないのでツイートするけど、ゼクシィの「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」というキャッチは本当にめちゃくちゃ内臓ねじれるほど好きです」

「ゼクシィCMの「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」というのは、誰の生き方も否定してないから良いんだよ」

 

何故、こんなにもこのCMが絶賛されているのでしょうか?
それを考えてみました。

 

 

CMを考察する前に、ゼクシィとゼクシィのCMに関しての基本情報を。

 

【ゼクシィとは?】

「ゼクシィ」は、リクルートマーケティングパートナーズが発行する、日本ナンバーワンの結婚情報媒体です。
本誌と関連事業の売上は540億円にも達し、結婚する読者の8~9割が読むと言われています。

 

【ゼクシィのCMとは?】

「ゼクシィ」のCMは、各方面に大きな影響を与えています。
ゼクシィの歴代CMに出演する事は、女優の登竜門的な存在になっています。
最近の代表格だと、広瀬すずさんですね。

また、CMソングも話題となります。
木村カエラさんの「Butterfly」、斉藤和義さんの「ウエディング・ソング」など、結婚式の定番になっているこれらの歌もゼクシィCMで起用されました。

 

【「結婚しなくても幸せになれる時代」というコピーの何が凄いのか?】

ゼクシィCM「結婚しなくても幸せになれる時代」のコピーが秀逸

「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」

 

このコピーを聞いたときに「凄いコピーを考えるな!」と思いました!!

コピーの大原則として、
1.ターゲットを明確にする
2.メッセージの目的を明確にする
3.理由を描く
というものがあります。

 

1.ターゲットを明確にしている

ゼクシィという媒体に対して、「リア充イメージ、幸せの押し売りイメージのこの媒体」というイメージを持っている人は少なからず存在します。
そういった人達に対しても、グーの音も出させないこの「結婚しなくても幸せになれる」コピー!!

その一方で、「我々は、結婚する花嫁を応援するメディアであり続ける」という隠れたメッセージも発信しています。

 

2&3.メッセージの目的を明確にしている/理由を描く

ゼクシィの公式サイトでは、今回の新CMの企画意図について

「同じ時代に生まれて、たくさんの人の中から出会い、結ばれるなんてそれは、とても奇跡的なできごとなのだと思います。その奇跡的な幸せをかみしめる、花嫁花婿のふたりの気持ちを表現したいと考えたCMです」

と説明しています。

 

また、このCMの凄いところは、恩着せがましさがないところですね。

千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平さんも4月20日、自身のツイッターで、

「うん、ゼクシイがこれを言ったのは偉い 結婚押し付けうぜえ感がない」

と投稿しています。

 

【サイレンとマジョリティの声を代弁している】

「結婚=幸せじゃないよね?」って言葉には出さないけど、心では思っている方は多いです。
それをCMという媒体を通して言語化。
その上で「結婚って素晴らしい」というメッセージを乗せて、結婚の価値を上げています。

 

アメリカの大統領選挙でもそうでしたが、世の中の流れ的に「サイレントマジョリティーの声」を世の中に発信した人は、今の世の中で注目されます。
日本のタレントだと有吉さんが代表格ですね。

皆が思ってはいるけど、言葉に出さない(出せない)
今は、その言葉を代弁した人が、今の時代の寵児になっています。

勿論、その発言に対する反対意見も出てくるので、皆が出来るわけではなく、心が強い(打たれ強い/気にしない)人でないとダメですけどね(笑)

 

【時代を反映したメッセージ】

このインターネットが発達した現代を生きていく上で、大事なキーワードが3つあります。

それは
1.今
2.自分
3.世界
です。

 

1.今

先が全く読めない世界において、「今を生きる」事は非常に大事です。
※今を生きることの大事さに関しては、こちらの記事(五郎丸選手を支えた言葉。未来を変えるには、何をすればいいか?)でも書いてあります。

 

2.自分

自分というのは、「自分らしさ」を意味します。
別の言葉で言えば、『価値(他人とは違うオリジナリティー)』です。

オリジナリティーを出すには、2ステップがあります
1.人生の足し算をする
2.足し算を掛け算にしていく

人生の足し算とは、様々な情報を仕入れて自分にプラス(+)していくのです。
情報は本から、人から、ネットから、様々な媒体から仕入れる事が出来ます。

そうやって仕入れた情報を、人とは”ちょっと”違う視点でみる事が掛け算(X)です。

+をXにする

こうする事で、価値が生まれていきます。

 

3.世界

そうやって出来た自分の価値を、他人と共有する事で1つの世界が出来上がっていきます。
その世界の中で、更に情報を得て、自分の価値を高め、相手と共有していく。

その結果、「自分だから発信できるメッセージを世の中に伝えていく」ことが出来るのです。
相手との世界を共有せずに、単に自分の考えを発信しても、誰も付いてきてくれませんし、ただの自己満足で終わってしまいます。。。

その中で大切な事は「距離感」です。
どんなに親しい間柄でも、相手との”ある一定の”距離感を持ち、恩着せがましくしない事、うざさを与えない事が大切です。

 

このゼクシィの新CMのコピーは、本当にそこが上手だなぁ~と思って、何度も見てしまいました。

アメリカのCMを見るのも面白いですが、日本のCMもやはり面白いですね!!!

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