アメリカに来て、よく言われる事は、
「日本人のマナーの良さ」
について。
世界から見た日本人のイメージの1つに
「マナーの良さ」
があります。
しかし、昨今の日本人(一部)のマナーには、あまり良い印象を持っていません。。。
僕は、数年に一度しか日本に帰らないので、より「日本人のマナーの低下」を感じます。
今回、インターネットで話題になっているのが「優先席を譲れ」と言う老人と若者の動画です。
(動画自体は消されているので、もう見る事は出来ません)
「優先席を譲れ」で揉めた二人
左手で優先席を示す黄色い吊革に掴まりながら立っている70代とみられる老人。
その老人は動画を撮影している若い男性を指差し、怒鳴りつけた。
老人「日本語通じないのか?」
若者「もう一回言ってみろ」
老人「だから代わってくれって言ってるんだよ。席を」
若者「なんでだよ」
老人「優先席だからだよ」
若者「なんでだよ」
老人「なんでって。あんた、日本人か」
若者「フフフ。悪いけど、そういう人に譲りたくないわ。残念だったな」
「優先席を譲らなかった若者」の主張とは?
『私は優先席を譲りません!!何故なら先日、今にも死にそうな老人に席を譲ろうとしてどうぞと言ったら『私はまだ若い』などと言われ、親切な行為をした私がバカを見たからです。今後とも老人には絶対に譲りません』
だそうです。
これは、完全にリーガルハイの影響でしょうね。(第一話より)
動画を見た、ネット住民の反応は?
ネットでは若者に肩入れする声が多いらしいです。
「なんで上から目線で命令するのか」
「まさに老害」
「他人の善意を要求するのは無作法」
といった感情的な意見が。。。
あるネット投票でも、今回のトラブルに関して
「老人が悪い」が57%
「若者が悪い」が43%
と“若者擁護”が上回った。
との事です。
動画を見たアメリカ人の反応は?
この動画の経緯を説明して、アメリカ人の友人に見せました。
動画を見終わった彼は、こう言いました。
「これはやらせだろう?(笑)日本人は世界で一番マナーが良い国だ」
「アメリカで、こんな事をしたら回りの人間が黙ってない。何故周りの人間は誰も何も言わないんだ?」
と言われました。
宗教上の問題が一番の大きな原因だとは思いますが、アメリカでは日本に住む日本人が思っている以上に「譲り合い」の精神があります。
むしろ、譲り合いのレベルで言ったら、日本人よりもはるかにレベルは高いです。
そして、これはヨーロッパも含めたキリスト教下の国ではグローバルスタンダードです。
この事は、日本人は知るべきですね。
以前、こちらの記事(日米のコミュニケーションの違いを生む2つの理由を考察してみた )でも書きましたが。。。
敗戦後の日本には欧米(主にアメリカ)の文化・考え方が入ってきました。
それは「個性の主張」「精神の自立」です。
今回の事は、アメリカの表向きの文化・考えだけが入ってきてしまった悪影響ですね。。。
アメリカ人の友人には、
「日本人はこんなのばかりじゃないよ。1億2000万人居るうちの1%以下だから」
と説明しておきましたがww
今回の根本的な問題点とは?
1.このような動画を撮ってアップする事でしか自己を表現できないインテリジェンスの低さ
2.老人の言葉遣い(ネットでも書いている人が居るように、言葉の選び方1つが大事)
3.周りの人間が何も言わない(僕は、これが1、2よりも重要な問題だと思います)
※若者の「年上の者に対して言葉使いが悪い」という批評もあるようですが、そこは育ってきた環境が問題なので、彼を一概に攻めるのは争点がずれていますね。
まぁ、こんな日本人は1億2000万人居るうちの数%なので別段炎上するような内容でもないと思いますが、見てみぬ振りをする日本人の多さにビックリです。。。
なにはともあれ、2020年の東京オリンピックまであと4年弱。
日本政府は、これからの日本の国策の1つとして、世界中の人を日本に訪てもらう事を挙げています。
※この事に関しては、こちらの記事(日本への観光客を4000万人?中国に頼ってはダメな3つの理由 )で書きました。
世界のグローバルスタンダードとは、一味違う「日本の良さ」をもう一度考えるべきですね。