笑い、涙あり。同姓に襲われかけた四国歩き遍路で何を学んだか?

 

東京から四国へ ~歩きお遍路スタート~

 

東京駅に夜行列車が到着する数時間前。
僕は、いかにも旅慣れていそうなバッグパッカーに目をつけ、同じ列に並びました。

そして、バッグからMDプレーヤーを取り出し、再生ボタンを押す。
この旅行用に準備した、TERUセレクションがスタート♪♪
(MDプレーヤーって言葉が、もう年代を感じさせますねw)

 

TM NETWORKが流れ始め、自分の好きな曲だけがイヤホンから流れてくる。
まさに至福の時。

そして、予定通りに電車が到着。
僕の読み通り、旅慣れたバッグパッカー達が見事に席をとっていき、僕もそれに従い、席を確保。

23時10分。
予定通りに電車は西へと走りだし、最初の目的地である「岐阜県大垣市」へ。

 

車内の明かりが消えるまで、僕は、音楽を聞きながら読書タイム。

四国ということで、「竜馬が行く!」を持って行きたかったのだけど、、、
荷物になると嫌なので、今回の目的地ではないが(四国つながりということで)夏目漱石の「坊ちゃん」を持って行きました。

 

夜中何時頃だったかは覚えていませんが、消灯の時間になり、、、
本を閉じ、MDプレーヤーの停止ボタンを押して睡眠につきました。

何度も鈍行列車の旅に出ている僕は、毎回旅行の際に持って行くものがあります。

それは

【耳栓】

飛行機でも、電車でも移動する際には、必需品です!!
特に、こういう旅をするときにはね。

この時も、後ろの席に居たバカップルがうるさかったので、役立ちました(笑)

 

そして、翌日5時53分に岐阜県大垣駅に到着。
その後何度か乗り換えて、無事に四国徳島に到着しました。

まずは、一番寺の霊山寺(りょうぜんじ)に向かいます。

霊山寺の近くで、
・白衣
・金剛杖
・納め札
・納経帳
・笠
の最低必要なものだけを買い揃え、出発と思いきや。

 

ただ、ここでトラブル発生。

観光バスで遍路まわりに来ていたオバちゃん軍団に遭遇してしまったのです・・・。

まず、レジが混み始め、列の後ろに並ぶ僕を見て、

「どっから来たの?」からはじまり
「学生さん?」
「彼女は居ないの?」
「年は?」
「何しに来たの?」

と、何故か僕の情報収集をはじめるオバちゃん軍団(笑)

 

おかげで、
「よ~し、気合入れていくぞ!!」
という気分は台無しな上に、

買い物時間も予定をはるかにオーバー。

 

霊山寺は、皆が集まる場所なので、早めに済ませないとダメなのに・・・。

1日目は、一気に3番霊所まで行く予定にしてたので、初日から行きたかったのです。

というのも、夕方5時を過ぎると、どこの寺でも「納経帳」に朱印をくれません。

僕は、オバちゃん達に捕まった時間を取り戻すべく、1番霊所・2番霊所を素早く切り抜け、3番霊所へ。

「残り、◯キロ」
という看板が見えてきた時には、夕日は沈み始め
空はオレンジ色に染まっていってました。。。

「早歩き → 競歩 → ついには走る」
と徐々にスピードアップ。

「残り、◯メートル」
腕時計を見ると、4時55分。

 

「やばい。ここで足止めくらいと、明日がきつい!!」

もうダッシュです。

そして・・・
3番霊所到着時刻は『4時58分』

ギリギリ間に合いました。

 

礼を済ませ、3番霊所を立ち去ろうとする僕に、

住職が
「これ、お待ちなさい」
と声をかけてきました。

「お腹が空いたろう。何にもないが、これを持って行きなさい」

と、カップラーメンを頂きました。

 

住職・・・・

お気持ち、嬉しいんですが・・・・

 

どこで、お湯を沸かせばいいんですか???(泣)

(※田舎は、24時間オープンのコンビニが殆どありません)

 

僕、さっき
「今晩は野宿だ」
と言ったじゃやないですか・・・

 

でも、そこは23歳の大人な社会人。
気持ちとは裏腹に、セールスマンとして鍛えた満面の笑みで
「有難うございます!!」
の一言を残し、僕は3番霊所を立ち去りました。

そして、太陽が完全に傾くまで、歩き続けました。

辺りが暗くなりじめた頃、
4番霊所に到着。

明朝、一番で朱印を貰えれば、いいスタートが切れるので、
何とかここまで来たかったのです。

「境内のベンチで寝てもいいか?」
の承諾を得て、ベンチに寝袋を敷き、寝ました。

お腹は空いていましたが、
それ以上に、長時間の電車移動と歩き疲れで
爆睡してしまいました。

 

そして翌朝
4番霊所で、朝一の挨拶を済ませ、朱印をもらった僕は、
まずはコンビニ探し。

昨日、頂いたカップラーメンとコンビニで買ったおにぎりを食べて、いざ出発!!

この日は、僕にとって一生忘れることができない一日になりました。

 

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