両親から、荷物が送られてきたのですが、送られてくる前に
「広告とかがあったら、入れて欲しい」
とお願いをしていました。
というのも、広告と言うのはアイデアも宝庫で、見ているだけでも凄く勉強になるからです。
今回送られてきたとある家電量販店の広告です。
広告ページの真ん中には、11月末という事で、やはりストーブ関連の商品の写真が配置してありました!
この時期は、やはり人目につく場所の配置しますよね。
ところで、日本の灯油の値段、ガソリンの値段は年々上昇しているという話を聞きました。
「灯油」「ガソリン」の値段がどうして上がるんだろう?
って気にしたことありますか?
実は、普段何気なく見ているニュースに色々なヒントが隠れています。
それを、今回はお話ししたいと思います!!
【目次】
1.石油の値段は何故上下するのか?
2.シェール革命とは?
1.石油の値段は何故上下するのか?
【石油の簡単な歴史】
1938 年にサウジアラビアで石油が見つかるまでは、アメリカが石油の世界最大の輸出国でした。
その後、オイルショックを経て中東が世界経済の中心になっていきます。
そして、
・1973年の第4次中東戦争の影響もあり石油価格が高騰(第一次オイルショック)
・1979年のイラン革命により石油価格がさらに上昇(第二次オイルショック)
・1991年のソ連崩壊により世界の均衡が崩れ、中東情勢は悪化し、石油の値段に大きな影響を与える。
という大きな流れがありました。
【ウクライナ問題も、石油問題に大きく関わっている】
また、ウクライナ問題も大きな原因の1つです。
ニュースを聞いていると、「ウクライナ」と言う言葉は耳にすると思います。
しかし、そのまま聞き流すか、他の番組に変えてしまっていたのではないでしょうか?
ウクライナでは「反政府勢力」と「政府軍」が衝突し、ロシアがウクライナへの天然ガスの供給をストップしました。
ヨーロッパ各国は天然ガスを使っており、その殆どがはウクライナのパイプラインを通って流れていたのです。
と言うことは、
天然ガスの供給が減る=値段が上がる
その結果、ヨーロッパ諸職は石油を変わりに使わなくいけなくなり、中東への需要が高まり石油の値段は上がりました。
【イラク内戦も、石油問題に大きく関わっている】
そして、イラクの内戦も原因もあります。
細かくは中東の地政学で説明しますが、元々イラクが管理していたキルアーク油田をクルド人武装勢力が占拠し、その石油が輸出されなくなり石油の値段が上がりました。
こういった結果、輸送費(車や船)が跳ね上がり、物価上昇などの影響を与えました。。。
このように、今までは中東情勢が石油の値段に対して1つの大きな要因であり影響力を持っていました。
石油と聞くと、「中東」というイメージがあると思います。
しかし
・近東と呼ばれているエリア
・東ヨーロッパの政治環境
・アメリカとロシアの関係
・アメリカと中東の関係
等も、石油の値段に対して大きな影響力を持っています。
もし、「今後石油の値段がどうなっていくのか?」を見たかったら、石油の値段が上がったときに
・どこで、どんな政局が変化したのか?
・誰が、どんなタイミングで、どんな発言をしたか?
等の歴史を学ぶ事です。
歴史とは、究極の結果論です。
「温故知新」
とはよく言ったものですよね。
ただ、歴史を学ぶだけでは不十分です。
そこで必要になる学問は「地政学」です。
地政学を学ぶ事で、ニュースの見方がガラリと変わります!
この事に関しては、こちらの記事(池上彰氏も教えない「正しいニュースの見方」を学び、世界情勢を知る)に書いてあります。
「地政学って何?」
「地政学とは?」
と言う方には、こちらの記事(地政学の基礎を分かりやすく。世界の見方がガラッと変わります! )も読んで頂きたいです。
2.シェール革命とは?
今まで、世界に対して大きな影響力を持っていた中東地域。
その世界情勢が大きく変化しました!!
それは「シェール革命」です。
【シェール革命とは?】
「シェール革命とは何か?」の基礎を学ぶには、こちら
シェールガス、シェール石油を取り出せる技術を持っているのは、今のところアメリカとカナダだけです。
そして、アメリカに眠るシェールガス、石油の埋蔵量は世界一です。
(アメリカの天然ガスを21世紀内すべてまかなえるだけの量が眠っていると言われています)
つまり、アメリカが今後、天然ガスの世界一の輸出国になっていきます。
また、こちらのPDFをご覧下さい。
2016年5月に経済産業省資源エネルギー庁が作成したレポートです。
このレポートによると、東北大震災以降、日本でのLNG(液化天然ガス)の輸入量は増加し、石油価格と連動して高値で買わされています。
これにより、企業だけでなく個人の生活費にも直結しています。。。
【アメリカのシェールガスを輸入するには?】
このアメリカで採掘されるシェールガスですが、アメリカから輸出するにはルールがあります。
アメリカの法律により、『アメリカとFTA(自由貿易協定)を結んでいる国との間のみでしか販売できない』というルールがあるのです。
そこで出てくるのはTPPの存在です。
日本は元々はTPP参加反対でしたよね…
それがいつの間か参加になっていました。
これは政治家の問題でもありますが、経団連の影響もあると僕は思っています。
こちらの経団連会員一覧をご覧下さい
経団連会員一覧。
その上で
・2017年から関西電力、東京電力が輸入を開始
・2018年からは中部電力、大阪ガスが輸入を開始
となっております。
もちろんこれらの企業は全て経団連傘下です。
※これは、あくまでも僕の憶測です。
2012年の選挙では、TPP反対のポスターが街中にあった気がしますww
トランプが次期大統領に決まって、今後TPPはどうなるか?は分かりません。。。
しかし、日本はアジア太平洋の各国と連携して、新たな協定を結んでアジア・オセアニア地区のリーダーとなるべきです。
僕の素人目な考えですが、僕はTPPに反対です。
TPPに関しては、こちらの記事(アメリカが仕掛けたTPPの罠。日本は国の財産を守れるのか? )をご覧下さい。
※トランプ大統領が、TPPへの加盟をしなかったので、可決される事はありません。
【シェールガスの輸出、輸入方法】
シェールガスの話に戻します。
シェールガスというのは通常の天然ガスと同様に、ガスを圧縮しながら冷して液体にしないといけません。
この液体の事を「LNG=液体天然ガス」と言います。
(日本ガス協会HPより)
アメリカでは、この液化をメキシコ湾で行っています。
そしてそのLNGはLNGタンカーに載せられパナマ運河を通って渡ってきます。
ただ、これには大きな問題がありました。
パナマ運河の横幅は狭くLNGタンカーが通ることが出来なかったのです。。。。
そこで、日本企業による各幅工事が行われ2016年6月26日 に工事が完了しました。
これにより、日本はアメリカから安いシェールガスを輸入できるようになったのです。
しかし中東諸国も、ただアメリカのシェールガスに対して指をくわえているだけでなく、値段を下げてきています。
また、今後アメリカ産のシェールガスが割高になるのでは?という見方もあります。
これに関しては、※ジェトロのレポート(2016年4月発行)に詳細が載っています。
もし、そうなった場合今問題となっている中国の海洋進出との繋がりも出てきます(特に南シナ海問題)
これに関しては、シーレーンとの関わりも大きいので、中国の世界戦略で細かく説明していきます。
このように、自分の生活に直結する事柄は、実は世界のニュースと密接な関係があります。
常に、この意識でニュースを俯瞰的な視点(地政学的視点)で見ていきましょう!!
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