2017年テニス4大会グランド・スラム(GS)の第1戦である全豪オープンが、メルボルン市内のメルボルン・パークで1月16日から29日まで行われます。
全豪オープン開幕を前の1月11日に、男子テニスのジョコビッチ(セルビア)が、メルボルンでのイベントに参加。
車椅子テニスを体験しました。
その様子は、こちらの動画でご覧頂けます
動画←こちらをクリックすると、リンク先に飛びます。
車椅子テニスと言えば、
・全米優勝8回
・全仏優勝4回
・全米優勝5回
など、車椅子テニスグランドスラムのシングルスで20勝と圧倒的な実績を残し、ダブルスでも20勝をあげている「国枝慎吾」選手をご存知でしょうか?(国枝慎吾選手)
日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは結構な有名人です。
テニスをやった事がある人であれば、彼の事を知らない人はいません。
そして、錦織圭やフェデラーが称賛するテニスプレイヤーが国枝信吾選手です。
その国枝選手のことをまとめてみました!
【目次】
1.国枝選手のプロフィール
2.錦織圭やフェデラーが称賛するテニスプレイヤーが国枝信吾選手
3.車椅子テニス界の厳しさ(年収、スポンサー)
4.国枝慎吾の心に響く言葉
1.国枝選手のプロフィール
名前:国枝 信吾(くにえだ しんご)
生年月日:1984年2月21日
身長:173cm
体重:62kg
利き腕:右
出身地:東京都
現住所:千葉県柏市
座右の銘:俺は最強だ!
障害:両下肢麻痺
主な実績:グランドスラム車いす部門で、男子世界歴代最多となる計40回(シングルス20回・ダブルス20回)優勝の記録保持者。
シングルスでは年間グランドスラム(3冠)を計5回達成。
ダブルスではキャリアグランドスラムと4大会連続優勝。
パラリンピックではシングルスで2個・ダブルスで1個の金メダルを獲得。
2.錦織圭やフェデラーが称賛するテニスプレイヤーが国枝信吾選手
国枝信吾選手は、車椅子テニス界では誰もが知ってる世界的テニスプレイヤーです。
日本人でありながら、日本では彼の間苗を知るものは多くありません。。。
そんな彼の名を日本中に広めたのは、元世界ランキング1位であり、史上最高のテニスプレーヤーとの呼び声が高いロジャー・フェデラーです。
国枝 信吾とロジャー・フェデラーに関して、こんな話があります。
【ロジャー・フェデラーが語る国枝 信吾①】
元世界ランキング1位であり、史上最高のテニスプレーヤーとの呼び声が高いロジャー・フェデラー日本の記者が、ロジャー・フェデラーにインタビューした時に「なぜ日本のテニス界には世界的な選手が出てこないのか」と質問したそうです。
するとフェデラーは
「何を言っているんだ君は? 日本には国枝慎吾がいるじゃないか!」
と返したそうです。
【ロジャー・フェデラーが語る国枝 信吾②】
また、テニスの聖地ウィンブルドンで5連覇の偉業をなしとげたロジャー・フェデラーはインタビューで「(1年間で4大大会を制覇する)年間グランドスラムをいつ実現できるか?」と問われたとき、次のように答えました。
「僕よりクニエダの方が近い」
と答えました。
当時のフェデラーは世界ランク1位。
4大大会の優勝16回という歴代1位の実力者も、車いすテニスにおける国枝の圧倒的強さを認めていたのです。
そして、その年フェデラーの予見通り、国枝は男子の車いすテニス史上初の年間グランドスラムを達成しました。
【錦織圭が語る国枝 信吾①】
男子シングルスではアジア人で唯一グランドスラム4大大会で決勝進出。
リオ五輪でも銅メダルを獲得した錦織圭選手も、国枝選手の事を尊敬、絶賛しています。
錦織選手がプロ転向を宣言した年のことです。
幼い頃からフェデラーにあこがれてきた錦織は、国枝慎吾に対するフェデラーの称賛を聞いて、
「ロジャーにも国枝さんは知られているんだ。すごいなあと思った」
と語っています。
車椅子テニス競技だけではなく、テニス競技界全体での国枝選手の偉大さを再認識したといいます。
【錦織圭が語る国枝 信吾②】
錦織圭選手の世界ラインキングは現在5位です。
世界のトップレベルになればなるほど、勝負を分けるのは技術、体力、そしてメンタルの強さ。
そのトップの世界に身を置く錦織選手だからこそ、国枝選手の事をこのように語っています。
「メンタルがとにかく強いと思う。約10年にわたり、ほぼ世界ランク1位を保ちつづけるのは並大抵じゃない」
3.車椅子テニス界の厳しさ(年収、スポンサー)
【国枝慎吾選手の現在の世界ランキングと年収】
シングルス 10位(2017年1月現在)
ダブルス 12位(2017年1月現在)
国枝慎吾選手の年収は公表されていませんが、推定3000万円と言われています。
【世界的なトッププレイヤーの年収と車椅子テニスの年収の比較】
決して単純な比較は出来ませんが、世界的なトッププレイヤーの年収と車椅子テニスの年収の差は凄いです。
・ジョコビッチ(現世界ランク2位)の推定年収は約56億円
・錦織圭選手(現世界ランク5位)の推定年収は約30億円
と言われています。
【スポンサー企業は自ら売り込み勝ち取る】
国枝慎吾選手は契約事項なども自らやり、スポンサー企業にも自分でプレゼンして契約を勝ち取るのだそうです。
そして、車椅子テニス界を変えるために、フェデラーや錦織圭が所属する大手マネジメント会社IMGに自らプレゼン資料をつくって売り込み、スポンサー契約にこぎつけました。(その後、2009年春日本の車椅子テニス界で初のプロ宣言)
また、他のスポンサー企業では、
HONDA、DUNLOP、BNYメロン、RADO、オーエックスエンジニアリング・グループ、井上ゴム工業、日本生命、ANA、麗澤大学、アットホームなどがあります。
【今年の全豪オープンで、国枝慎吾選手は勝てるのか?】
2016年の全豪オープンでは、まさかの初戦敗退を喫した国枝慎吾選手。
(これまで出場した全豪オープンで無敗だった)
そして2016年の一年間は、「全仏ダブルスでの1勝」と「リオ五輪ダブルスでの銅のみ」に終わった。
リオ五輪前の2016年4月に右ひじの手術をしたことが響いたといわれていますが、、
全豪では過去8回優勝しており、経験値、去年の悔しさも他の選手に比べて違うので、今回の全豪オープンでは活躍が期待出来ます!!
4.国枝慎吾の心に響く言葉
「厳しいことはわかっている。しかし、それを成し遂げられたら障害者スポーツ界に携わる方々に夢を与えられるのではないかと思っている。そのために自分がすべきことは、さらに自分の技術レベルを上げ、魅せながらなおかつ勝つこと。挑戦することに迷いは全くなかった」
「東京パラリンピックまであと7年、いかに障害者に対する固定観念を打ち破ることができるか、いかに社会全体の意識改革ができるか、それが東京大会を成功させる鍵」
アメリカに住んでいると、日本よりも障害者の方への理解度のレベルの高さにビックリします。
2020年には東京オリンピックが開催されます。
世界中から、沢山の車椅子の方が東京を訪問されるはずです。
無料Wi-Fiのセッティングも大事でしょう。
でも、それ以上に
「障碍者への方の配慮」が出来る街。
「本当の意味での『おもてなし』」がある街。
東京を、日本をそんな街にして欲しいです!!
技術力や経済力での評価も大事だけど、
世界中の人から、
「やっぱり日本はすごいね!!」
って、そういう声が、東京オリンピックの時にはSNSで世界中で飛び交うのを見てみたいです!!